フランス語圏文化学科
カリキュラム

Département d'étude des civilisations de langue française


 フランス語圏文化学科の学生は、在学中に習得したフランス語の知識をもとに、卒業論文、卒業翻訳、あるいは卒業演習という最終ハードルを越え、「学士(フランス語圏文化学)」の資格を得て卒業することになります。したがって最初の2年間がフランス語の集中的学習に当てられることは当然のことと言えましょう。フランス語の基礎から中級文法までを体系的に学ぶ「基礎演習」が週に2コマあるほか、外国語科目としてのフランス語の授業が、フランス人教員の授業も含め週3コマ組まれています。 「ゼミナール」、「フランス語演習」など、3、4年次の授業はかなりの語学力と知識が要求されますから、指定された主要な必修科目を2年次までに履修しておくことが必要となります。


履修の流れ

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【1年次 】

フランス語の基礎を習得
「基礎演習Ⅰ」をはじめ週5コマ、日本人教員、フランス人教員によって、フランス語圏文化学科で学ぶために必要なフランス語の基礎的な力を身につけます。
様々な研究領域の基礎を学ぶ
自らの関心に応じて各コースの「フランス語圏文化入門」を履修します。


【2年次 】

フランス語力を高める
「基礎演習Ⅱ」をはじめ週5コマ、日本人教員、フランス人教員による授業で中級フランス語を学び、専門の学習に必要なだけの語学力を身につけます。
専門的な学習の本格的な開始
「フランス語圏文化講義」を履修できるようになり、様々な分野に触れながら、3年次以降で取り組みたい研究テーマを探します。

【3年次 】

ゼミナールに参加
自分の進むコースをひとつ選択し、そのコースが指定するゼミナールに参加します。ゼミナールでは少人数の演習形式によって、担当教員の選んだテーマを深く研究します。
豊富な専門の授業
「フランス語圏文化演習」を履修できるようになります。学生の発表や質疑応答を通してひとつのテーマを掘り下げる密度の濃い授業が行われます。
実践的なフランス語
実践的なフランス語力を強化する「フランス語実習」やフランス人教員による「フランス語演習」が始まります。
卒論への準備
卒業論文や卒業翻訳を書くための実践的な訓練である「論文指導演習」が始まり、きめ細かい指導を受けることができます。

【4年次 】

ゼミナールに参加
3年次に引き続き、ゼミナールに参加します。4年ゼミナールの教員が、卒業論文、卒業翻訳の指導教員になります。
卒業論文、卒業翻訳、卒業演習の選択
卒業論文を執筆するか、論文の代わりとなる翻訳をするか、あるいはフランス語と文化の理解力を高めるための卒業演習を受けるかを選びます。いずれも教員の丁寧な指導と教育を受けながら、4年間の勉学の集大成を行います。


フランス語教育

1、2年次のフランス語
 1年次、2年次ではおのおのフランス語の学習は、必修として週5回(1回90分)あります。その中心となるのが「基礎演習I」(1年次の専門科目)と「基礎演習II」(2年次の専門科目)です。「基礎演習I」では、フランス語の仕組み、基礎的な文法知識、また基本的な語彙、表現を正確に覚えたうえで、簡単なテクストが読めるようにします。また「基礎演習II」では、中級文法を学びながら、より高度なテクストの読解ができるようにします。
 またテクストを読むだけでなく、話す・聞くという実践的なフランス語力を養うために、フランス人教員の授業も多く置かれています。1年次には週1回、2年次には週2回フランス人教員によるフランス語の授業が必修です。

3年次以上のフランス語
 3年次以上には、読む・書く・聞く・話すという総合的なフランス語能力向上のために、「フランス語演習」、さらに「フランス語実習」を置きます。また言語・翻訳コースの「フランス語圏文化演習」科目には「翻訳実習」を入れて、「翻訳」をするためのフランス語力を養います。
 さらに高度なフランス語を学ぶために、外国語科目に設置されているフランス人教員の授業を選択することもできます。


資格試験

 フランス語圏文化学科では以下の資格試験受験者に対し、受験料の補助を行っています。
 日頃の学習の成果を試すのはもちろん、留学の出願時に語学力を証明することにも役立ちます。
 TCF(フランス語能力テスト)に関しては、学習院大学を会場に試験を行っています。

実用フランス語技能検定試験(仏検)
 日本国内で日本人向けに行われるフランス語の技能検定試験であり、1級から5級まで7つのレベルに分かれて、春季と秋季の年二回試験が実施されます。級が上がると筆記試験と口述試験の両方が課されます。( 詳細はこちら
 フランス語を大学から学び始めた一年生は4級もしくは3級からの受験をお勧めします。

TCF(Test de Connaissance du Français, フランス語能力テスト)
 フランス国民教育省が行っている語学力検定試験であり、世界基準でフランス語のレベルを計ることができます。受験者のフランス語能力は得点により、欧州評議会が認定した6段階のレベルに分けられます。( 詳細はこちら
 試験は筆記試験のみ(聴き取りあり)、90分です。3年次以降の学生の受験を推奨しています。演習科目「フランス語実習」の受講者は必ずこの試験を年に一回(12月の予定)受験することになります。試験の詳細などについては、上記演習科目の授業内で説明します。


卒業論文・卒業翻訳・卒業演習

 4年次には大学での研究の総仕上げとして、「卒業論文」「卒業翻訳」「卒業演習」からひとつを選び、履修します。

卒業論文
 自分の選択したコースの領域にあったテーマを選び、自分のゼミの担当教員の指導を受けながら、30000字程度(400字詰め原稿用紙で75枚程度)の論文を書きます。

卒業翻訳
 卒業翻訳では、未邦訳フランス語テクスト(20-30ページ程度)の翻訳に序文、解題、結論などをつけたものを書きます。

卒業演習
 卒業演習は、自分で論文を書くよりも、授業を受けながら自分の関心をさらに深めたい、広めたいという学生用に設けられています。卒業演習科目から3科目を選び、履修します。


近年の卒業論文題目の例

(言語・翻訳コース)
ケベック・ナショナリズムからみるアイデンティティとしての言語
フランス語文法研究―voilàの繋合動詞的用法とそのメカニズム―
フランスがベトナムに与えた言語的影響
移民と言語問題─学業不振に繋がる言語困難と複合的要因─

(文学・思想コース)
ジャン・コクトー研究―『恐るべき子供たち』における姉弟の死について―
サン=テグジュペリ研究―手紙と作品にみられる女性観―
アンドレ・ジッド研究―『贋金つくり』における私生児と贋金の表象―
ポール・ヴァレリー文明批評研究─「文化のコメディアン」の政治的思想・政治的行動─
ルネ・シャール研究─『激情と神秘』における反弁証法的詩学─

(舞台・映像コース)
『天井桟敷の人々』の追究―映画作品とバレエ作品を比べて―
ジャック・オッフェンバック研究─『地獄のオルフェ』からみる諷刺と第二帝政期について─
ベケットと映画─『フィルム』試論─
フランソワ・トリュフォー研究─「映画は女の芸術」とは─
ジャック・タチ研究─空間連結によるパーソナリティの改復─

(広域文化コース)
ギュターヴ・モロー研究―サロメについて―
ドビュッシー研究―その魅力と新しさについて―
アンリ・カルティエ=ブレッソン研究─「決定的瞬間」の真意─
バンド・デシネ研究―ジャン・ジロー/メビウス研究―
パリの都市計画―マルロー法施行における課題―
フランスの移民問題─極右台頭からみるフランスのジレンマ─