大学院 フランス文学専攻

Cursus de troisième cycle de langue et littérature françaises

フランス文学専攻について

 学習院大学人文科学研究科フランス文学専攻は、1957年の創設以来、半世紀以上の長い歴史を持つ専攻です。その創設以来、鈴木力衛、福永武彦、辻邦生、白井健三郎、豊崎光一、佐伯隆幸等、文字通りフランス文学・思想研究界を牽引した当代一流の教授陣が教鞭をとってきました。またその多くが、国内外に広く知られたフランス文学者であるのみならず、作家、評論家、翻訳家、演出家などとして活動していたことも、本専攻の重要な特徴であり、その伝統は今も脈々として受け継がれています。学問を単なる抽象的な知としてではなく、我々の現在と密接に結びついた、生きた事象としてとらえ、そこに働きかけるという精神が、古典であれ、現代の作品であれ、研究の対象からあらゆる先入主を排し、まったく自由な視点から常に新たなるものを見出そうとするという、本専攻の根本的な立場を支えてきたと言えましょう。


 文学部「フランス文学科」は2007年度に「フランス語圏文化学科」と改称しましたが、「フランス文学専攻」は今日まで名称変更を行っていません。それは本専攻が、以前から「フランス語圏文化学科」と同様、フランス語圏の問題である限り、どのようなテーマを扱うことも積極的に奨励してきたという事実があるからです。本専攻に提出された論文の研究対象は、文学、思想のみならず、言語、演劇、映画、等、多岐にわたっています。これは我々教員の、研究対象であれ、研究方法であれ、学生諸君の自由を最大限尊重する、という指導方針のあらわれでもあります。我々の本質的立場は、いわゆる「やってみなはれ」(専任教員の誰も目下のところ日常的には関西弁を使いませんが)というやつでしょう。もちろん我々は必要に応じて相談にのり、指導も行いますが、学生諸君は(「自己責任」などという不気味で欺瞞的な言葉の重圧を感ずることなく)自由に考え、研究し続ければよい、ということです。「うまくいったら僕のおかげ、失敗したら君のせい」などという教員は、ここにはひとりもいません。少しでも多くの向学心に燃える、優秀な学生諸君が本専攻に集い、ともに新たなるものを求めて研究にいそしむことを切に願っています。