Cursus de troisième cycle de langue et littérature françaises

大学院紹介

研究環境

 学びの場がいかにすぐれているかの最大の指数は、不断に自己を研鑽している学究者の教師にあることはむろんとして、次なる標は、かのアレキサンドリア以来、まず書物でした。その点で規模が小さいといいながら本専攻が誇れるのは、およそ7万冊に及ぶフランス語とその文学、思想その他の隣接領域にまたがる蔵書です。中世から現代まで厖大ですが、際立つ特徴は19世紀以来の、入手困難な雑誌も含め重要な文書が集められ、諸君の閲覧を待っていることです。すべての時代、とりわけ近代以降を知りたい者には宝庫に入る感があるでしょう。
 本だけではありません。今日学ぶことには欠かせぬ資料であるビデオやDVDが、映画を中心に研究室にはとり揃えられ、辞典類を備えた院生自習室、情報を検索するコンピュータも整備されており、映像、演劇、あるいはフランス語そのものに触れる機会はきわめて潤沢です。この環境を知られざる辺境とするも活きた知の場にするも、ひとえにこの学舎に来る者の情熱と力に懸かっています。

カリキュラム

 本専攻では、古典的教養の獲得をまず軸に(専攻ではフランス語圏のみならず、土台にして背景たるロマンス語圏文化も射程に入れます)、その周囲に文学、地域文化論的な視座の思想としての言語や文化論、フランス語圏に限らぬ映像や舞台の表象論等が放射状かつ立体的に広がる形になっています。そして、古典にも現代にも強いフランス人教員が講義を担当し、課外でも懇切丁寧な指導をしますし、どの教師も幅広く複眼的な関心の持ち主ですから、講義ばかりか、日常対話からも示唆が得られ、さまざまな事象、その組み合わせの遠近法が学べます。
 本専攻の大きな特徴は、小所帯であるために、きめ細やかな人間関係が打ち立てられる、という点にあります。しかしながら、それはまた、開設される授業の多様性が限られる、という欠陥にもつながります。そのために本専攻は、早稲田大学、慶応義塾大学、青山学院大学、白百合女子大学、上智大学、獨協大学、武蔵大学、明治学院大学、明治大学との単位互換制度を設け、一専攻の枠を越えて幅広く視野を広げることを推奨しています。また、パリ第Ⅶ大学、リヨン第Ⅱ大学との提携を結んでおり、毎年数名の協定留学生を送り出しています。また、フランスから第一線で活躍する作家、研究家などを定期的に招き、講演会を催しています。講演会の後のパーティーも含め、大学院生にとってはこの上ない刺激的な体験となるはずです。

 

大学院の流れ

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大学院生の研究テーマ

修士論文題目の一例

* エリック・サティ研究 -ソクラテスを画く-
* ヴァレリー・ラルボー研究 -『A.O.バルナブース全集』における時間の推移と書く行為との関わり-
* アナトール・フランス研究 -『ピエール・ノジエール』における語り手と「宇宙」-
* スタンダール研究 -幸福の探求- 
* エミール・ゾラ研究 -ゾラのモデルニテ-
* 日仏漫画研究
* フランス現代詩研究
* アンドレ・ブルトン研究 -アンドレ・ブルトンの「反文学的」な展望-

 

奨学金

日本学生支援機構(貸与)、学習院大学奨学金(貸与)のほか、学習院大学学業優秀者給付奨学金(給付)などが利用できる可能性があります。

修了後の進路

 博士前期課程の修了者には、後期課程へ進学し研究者を志す者と、就職をする者がいます。就職者のなかには大学外諸教育機関や、また、出版や映画、演劇などの現場、ないし、フランス語を活かす職場その他で活躍する者もあり、その分野の広さも当専攻の特色の一つです。
 後期課程へ進んだ者の大半は、さらなる研鑽の機会を求めてフランスへ長期留学をしています。後期課程の修了者はほぼ全員が全国各地の大学や高等学校においてフランス語の教鞭をとっています。