フランス語圏文化学科
学科紹介

Département d'étude des civilisations de langue française


 1957年に発足したフランス文学科は、半世紀にわたる研究・教育の実績と経験をふまえつつ、時代とともに変化する若い世代の関心に、より柔軟に、より充実した形で応えるべく、2007年より「フランス語圏文化学科」として生まれ変わりました。
 学科名に「フランス語圏」という言葉を冠したのは、フランス語を使う世界の広い地域、国々を視野に収めているからです。フランス語が使われているのはフランス本国だけではありません。ヨーロッパではベルギー、スイス、ルクセンブルクなど、また、フランスがかつて植民地として支配していたアルジェリア、モロッコなどのアフリカ諸国、そしてカナダやカリブ海沿岸の国や地域、オセアニアの島々などでもフランス語は主要な言語として使われているのです。また、「文化」という言葉を冠したのは、語学や文学・思想に限らず、舞台芸術や映画をはじめ、都市論、コミックス、食文化、モード、社会問題等、文化に関わる事象を幅広く扱うからです。
 フランス語圏を構成する地域的な広がりと、その中で文化がもちうる複数性、多元性(さまざまな位相の文化事象)を学問領域として視野に入れた学びの場を「フランス語圏文化学科」は提供しています。



特色

■ 徹底した語学教育
 本学科のフランス語教育の質の高さと厳しさは昔から定評がありますが、特に、1、2年次では、各週5回(一回105分)、日本人教員、フランス人教員によって徹底したフランス語教育を行います。

■ 4つのコース
 本学科ではコース制を導入しています。学生は1、2年次で基礎知識を学んだうえで、3年次からは各自が興味と関心に応じて4つからなるコースのいずれかを選択し、ゼミを中心にコース別の講義・演習を優先的に履修します。

  • 言語・翻訳コース:フランス語や言語一般の特性や体系、あるいは日本語とフランス語の関係を研究します。
  • 文学・思想コース:フランス語圏の文学や思想を研究します。
  • 舞台・映像コース:舞台芸術(演劇・オペラ・バレエなど)や映像芸術を研究します。
  • 広域文化コース:上記3コースに収まらないテーマ(音楽、絵画、マンガ、都市など)やヨーロッパ以外のフランス語圏文化の地域を研究します。

■ 充実した環境
 本学科には歴代の教授陣が選んだり寄贈してきた約8万冊の蔵書があり、常に学生のために開放されています。また、ビデオやDVDなどの映像資料も充実しています。


卒業後の進路

 フランス語圏文化学科だから特に不利、有利ということはなく、多くの卒業生は一般企業に就職しています。なかにはフランス語を使って活躍できる場に就職する人もいます。作家、評論家などの自由業に就いたり、出版や映画、演劇方面に進む人がいるのも特徴です。大学院に入って研究者を目指す人もいます。様々な世界で自分の特性を自由に生かし、自主性を発揮していくのが、50年以上の歴史を刻むこの学科の生んだ伝統といえるでしょう。